会社の慰安旅行や合宿、ロケ車としての使用など、大勢での移動手段のひとつにマイクロバスのレンタカー利用があります。しかしバスを運転するとなると、免許の問題や、慣れていない大型車両を取り扱うことへの不安があることは否めません。
そこで考えられるのが、運転手付きでマイクロバスをレンタルする方法です。マイクロバスを運転手付きで借りる際に知っておきたいポイントと、利用時の注意点について紹介します。
目次
マイクロバスの貸切・レンタル利用の基礎知識
そもそもマイクロバスとは、どのような種類のバスを指すのでしょうか。小型バスと混同されることもありますが、両者には明確な基準と違いがあります。
マイクロバス | 小型バス | |
---|---|---|
サイズ | 全長約7m | 全長約7m |
正座席数定員 | 20名 | 25名 |
補助席込み定員 | 22~28名 | 25名(補助席無し) |
トランクルーム | なし | あり |
マイクロバスと小型バスでは車体サイズはほぼ同じとなりますが、座席数やトランクルームの有無には明らかな違いがあります。一般的なマイクロバスにはトランクルームが設置されていないため、多くの荷物を携えての移動時の利用には注意が必要です。
マイクロバスの車種と運転免許
マイクロバスの代表的な車種として、三菱ふそう「ローザ」や日野自動車「リエッセⅡ(トヨタ自動車・コースターのOEM)」、いすゞ自動車「ジャーニー(日産自動車・シビリアンのOEM)」の3車両があります。また、マイクロバスの運転には、限定のない中型免許が必要となります。
マイクロバスレンタルの繁忙期
マイクロバスは普通乗用車と比較してレンタルできる台数が限られているため、繁忙期には早めに予約しなければいけません。繁忙期のピークは夏休みの合宿や旅行利用の多い8月、次いで7月、9月、11月となっています。BBQやキャンプ、秋の行楽シーズンには、貸出台数が多くなる傾向です。
また、マイクロバスのレンタル料金は、シーズンにより変動することが多いため、事前の見積もりは不可欠といえるでしょう。
運転手付きマイクロバスの貸切料金
マイクロバスの貸切料金は、バスを走らせた時間と距離から算出されます。バスツアー事故が頻発したことを受け、安全確保のためのコストを適切に反映した料金とするため、国土交通省では2014年4月に制度を改正しています。改正によりエリアごとに料金の上限・下限が定められ、その範囲内で料金が設定されることとなりました。
運転手付きマイクロバスのおおよその目安となる料金は、東京都内から半径200kmの移動で運転手付きマイクロバスを1日利用した場合の相場は、約4万~6万5,000円ほどとなります。料金について、さらに具体的に見ていきましょう。
エリア | 5時間・50km | 10時間・150km |
---|---|---|
関東 | 2万3,250円~3万3,800円 | 5万5,000円~7万3,600円 |
近畿 | 2万6,200円~3万7,400円 | 5万6,900円~8万800円 |
先述の通り、料金算出の基準は「時間と距離」です。さらに出発地、到着地によっても料金に違いが出てきます。また、一般的には料金内に運転手代とガソリン代、保険料は含まれていますが、有料道路代(高速道路料金)や駐車料金は含まれておりません。
マイクロバス貸切利用時の注意点
マイクロバスを利用する際には、いくつかの注意点が挙げられます。
駐車場が見つからないことがある
マイクロバスはバスの中では小さめの車体ですが、普通車の駐車スペースには収まりません。また、大型観光地などを除くと、バス専用の駐車スペースが確保されている施設は多くありません。目的地周辺にバスを停めることができないリスクは、大人数での移動において無視できない問題です。
小回りが利かず、道によっては通れず困ることがある
マイクロバスの車幅は約2.1m、全長は約7mにおよび、乗用車と比べると小回りが利きません。そのため、利用する経路によっては通行できなかったり、すれ違いができなかったりと、不都合が予測されます。
マイクロバスにはトランクルームがない
十分なサイズとスペースがあるように感じられるマイクロバスですが、一般的なマイクロバスにはトランクルームが設置されていません。そのため、乗車人数が定員に達する場合には、荷物を座席で抱えての移動を余儀なくされることになります。安全上の理由から通路に荷物を置くこともできないため、補助席を使わない場合でも同様です。リエッセⅡには多少の荷物スペースがありますが、スーツケースなど大型の荷物を人数分積み込むことは現実的ではありません。
経路の変更に対応できない
運転手付きでのマイクロバスのレンタルは、「貸切バス」に分類されます。同じ貸切であっても、貸切バスは貸切タクシーのように、その場で行き先を柔軟に変更することはできません。希望する運行スケジュールを事前に決めることはできますが、急な変更には対応できないのです。
貸切バスの場合、ルートや行先を急に変更する権限は、利用者にも運転手にもありません。これは「旅客自動車運送事業運輸規則」の法律に定められており、経路の指示は国家資格を保有する「運行管理者」にゆだねられます。急な経路変更の際は運転手がバス会社に連絡し、そこからさらに運行管理者の指示を仰がなくてはならないのです。
人数や状況によってはジャンボタクシー(ワゴンタクシー)の利用が便利
乗車人数が9人以下の場合には、小回りが利き、当日の経路変更にも対応可能、さらに人数分の荷物も十分に積み込めるジャンボタクシー(ワゴンタクシー)が便利です。9人以上での移動であれば、ジャンボタクシー(ワゴンタクシー)を2台手配する方法もあります。ハイエースを2台手配した場合であれば、運転手を除き18人が乗車可能です。
また、ジャンボタクシー(ワゴンタクシー)であればバス用の駐車場を探す必要もありません。無料WiFiやAC電源をはじめ、ビジネス利用・観光利用を問わず重宝する車内設備も備わっており、広々とした座り心地の良いシートで移動時間を快適に過ごせます。
ジャンボタクシー(ワゴンタクシー)のご利用料金
ジャンボタクシー(ワゴンタクシー)はハイヤーサービスとなり、一般的なタクシーのようなメーター制料金ではなく、時間制定額料金を採用しています。
時間 | 乗車料金(税込) |
---|---|
2時間 | 17,000円~ |
3時間 | 25,000円~ |
4時間 | 32,600円~ |
5時間 | 40,800円~ |
6時間 | 49,000円~ |
7時間 | 57,200円~ |
8時間 | 65,200円~ |
※ハイエースご利用時の料金となります。車両により料金が異なります。
※有料道路・高速道路・駐車場利用料金は実費負担になっております。
※時間換算は、基本的に車庫などからの発車~帰庫までとなっております。
9名でハイエースを利用される場合の料金シミュレーション
ジャンボタクシー(ワゴンタクシー)で取り扱っているハイエースは、運転手を除き最大9人までご乗車が可能です。9人で利用される場合の、1時間に対する1人あたり料金シミュレーションを以下の表にまとめます。
ご利用時間 | 9人乗車時の1人あたり税込料金(1時間分) |
---|---|
2時間プラン | 944円~ |
3時間プラン | 925円~ |
4時間プラン | 905円~ |
5時間プラン | 906円~ |
6時間プラン | 907円~ |
7時間プラン | 905円~ |
8時間プラン | 898円~ |
9人でご利用いただいた場合、1人あたり1時間1,000円未満の料金にてご利用いただけます。
ご予約・お見積り
ご利用料金の詳細につきましては、事前のお見積もりを承っております。ご予約も含め、Web・電話・Faxより対応しておりますので、お気軽にお問合せくださいませ。なお、ご予約後のキャンセルにつきましては、3日前で50%、2日前で75%、前日・当日で100%のキャンセル料を頂戴しております。
大人数の移動に便利なマイクロバスには利用上の懸念点も
運転手付きマイクロバスの利用料金は、時間と距離、そしてシーズンによって変動します。夏休みなどの繁忙期には、早めの予約が不可欠です。
また、利用の際は、荷物の積載スペースがないことや、駐車場の確保が難しいこと、経路の変更に対応できないことなどにも注意しなければなりません。小回りが利くジャンボタクシー(ワゴンタクシー)の複数台の手配も含め、ご利用シーンに最適な車両をご検討くださいませ。